3回目の感想です。実際の鑑賞から少しでも時間が空いてしまうと、どうしても
文章がまとめきらない感じですが、ご容赦を。

『マクベス』

小野さん&奥村さんペア2回目です。お2人の演技、表情が本当に上手かった。

マクベス家でのパーティーシーン?の音楽は暗い音楽ですが、ドラムが効いていて
好きだなぁとなりました。
でも、マクダフ夫人(与布さん)と子供たちはどういう理由でパーティーに
参加していたのかが3回目になってもわからず・・・プログラムを読むと、翌日に
マクダフが帰還してマクベスの城に来るのを待っていたようです。
与布さんはにこやかで幸せそうな役がお似合いだなと思いました。

前回も書いたマクベス夫人がベッドの足元に座り込む場面。今回は頭を抱える、
という表現に変わっていました。アフタートークで絢子さんが「夫に対しては強く
振る舞うが、彼女も実は徐々に弱っていく。夢遊病の場面になって突然ガクっと
精神状態が変わっているわけではない」というコメントがあり、納得しました。
やはり、マクベスだけでなく、夫人も罪の意識に苛まれているということの
ようです。

次の場面も実はあまりよくわからなくて・・・マクベスの夢らしいのですが
マクダフ一家を殺害せよ、という幻が出て来るということなのかな?
それとも再びの魔女の予言ということ? ここではまだ現実の出来事ではない、
ということしかわかりませんでした。原作を知っていればわかったのかな。

暗殺者が躊躇するのは「マクダフには子供たちがいますが?」ということのよう。
で、マクベス夫人が「殺すのよ」のジェスチャー・・・怖い・・・。
この回の暗殺者は渡邉拓郎さん。拓郎さんは、私の目にはどんな役をやっていても
わかるダンサーさんです。大きいし、ケンシロウに似てるなぁと思ってしまった(笑)。

マクベス夫人の夢遊病の場面、今回は哀れをもよおしました。
マクベス夫人の侍女は横山柊子さんだったと思います。ずっと夫人に付き添い
狂ってしまった彼女を思いやったり、不安になったりと、細やかな演技を
されていました。

戦いの場面、3回目で目が慣れてしまっただけかもしれないけど、これまでより
若干あっさりしていたような。もっとドロドロな感じやマクベスの狂気を
見たかったな・・・と思いました(・・まあ、最後の生首はドロドロといえば
ドロドロですけどね・・・)。

絢子さんと奥村さんのアフタートークも聞きました(司会は石山智恵さん)。
お2人とも終演したばかりで思いがグルグルしている感じもありました。
タケットさんの振付方法がかなり珍しく、ダンサーを動かしながら振付も音楽さえも
変えることがあったそう。「ここで早着替えができるか?と聞かれて、できないって
なった部分があって、そのために急にその部分の音楽が長くなって、その分振付も
付け足された、ということがありました」と。ダンサーさんたちは大変だったと
思いますが、小野さんは「楽しかったです」とおっしゃっていて、肝の太さに
感心しました(笑)。 それと「(いろいろな役をやったけど)"血に興奮する役" は
初めてでした」とおっしゃって笑いが起きてしました。
あと役作りについてお2人で話し合った時に「ここでは言えないようなことも
話し合いました」(奥村さん)と。え?いったい何を話したんでしょう???
・・・寝室の場面もあったりするので、その辺のことかしら?
奥村さんがお話される時の関西弁の柔らかいイントネーションが耳に心地よく
微笑ましかったです。


『夏の夜の夢』

この作品は、私がこれまで鑑賞してきた新国立劇場バレエ団の作品の中でも
トップ3の1つになりそうです。今回もとても素敵でした。

速水オーベロン、ティターニアへのいたずらを思いついた時にニヤッとした
表情がよかったです。

佐野さんのパックはようやくのお出まし。『シンデレラ』の道化の時も感じたけど
緊張がモロに踊りに出てしまうタイプかもしれません。初盤の動きはやや重くて
惜しかった・・・。”お調子者のパック”という印象は鮮明でよかったです。

今日も合唱部分の美しい歌声を堪能しました~。幸せ♪
(しかし東京少年少女合唱団は『こどもの日』なのに働かされた???)
ティターニアの踊りも堅調でした。妖精たちのお衣装もとてもきれいで
この場面も大好きになりました。

職人役の男性は福田圭吾さんを含めて6名なんですが、メイクが凝っていて
誰が誰だか全然わからず。後日インスタで答え合わせがありましたが、まさか!
と思うくらい、どのダンサーさんも大変身していたんですね。

圭吾さんのボトムはすごく素朴ですっとぼけた感じがさすが。動きも軽やかではない
ところがロバっぽくて楽しかったです。

1回目の鑑賞でも2回目の鑑賞でも、中盤からずーっと舞台上手寄りで寝ている人が
いて、誰だろう?と気になってしました。なんと "とりかえ子" 役の子役ちゃんでした。
他のダンサーが踊ったり演じたりしている中ずーっと横になっているのも
大変だったでしょうね。よく頑張りました。

4人の恋人たちは今日もコミカル。ハーミアとヘレナが喧嘩して、とうとう
引っぱたき合うほどヒートアップ。本当にペチン!という音がしてびっくり~!

オーベロンとパックとの踊り合戦では拍手が起きました(私が観た回では初めて)。
この場面は本当に見ごたえがあり、ワクワクしました。初盤硬かった佐野さんも
ノリノリでしたね。

すべてが丸く収まった後のティターニアとオーベロンのパ・ド・ドゥ。ちょっとだけ
主役お2人のお疲れが心配でしたが、堅調で美しかったです。

オケは東京フィルハーモニー交響楽団。でも楽日に近いせいかお疲れだったかな?
金管楽器のミスがいくつかあり、気になりました。

今回も幸せな気持ちで観終わりました~(^^)。
終演後はおみやげも買ってご満悦。
暗くて重い『マクベス』と、幻想的な美しさとコミカルな味付けの『夏の夜の夢』。
対照的な2作品を楽しめて、とてもいい公演でした。


シェイクスピア・ダブルビル-キャスト表-マクベス-20230505
キャスト表-マクベス

シェイクスピア・ダブルビル-キャスト表-夏の夜の夢-20230505
キャスト表-夏の夜の夢

シェイクスピア・ダブルビル-アフタートーク-20230505
アフタートークの掲示

シェイクスピア・ダブルビル-モヒート混ぜる前-20230505
今日はコーヒーにしようと思っていたけど・・・喉が渇いて冷たいものが飲みたく
なってしまったので、また ”ブルーモヒート” を。晴れていたので外で撮った写真は
色が映えますね

シェイクスピア・ダブルビル-モヒート混ぜた後-20230505
ブルーモヒートを混ぜた後

シェイクスピア・ダブルビル-Tシャツ-20230505
おみやげ その1。National Ballet of Japan の Tシャツ。夫の分も買いました。
「ありがとう。家の中で着る」とのこと・・・(^^;)。写真が暗くてすみません

シェイクスピア・ダブルビル-コッペリア速水さん写真-20230505
おみやげ その2。速水さんのフランツの写真も買っちゃった(笑)